ブログ
まだまだ酷暑が続いております。コロナも流行っていてなかなかしんどいですが、いかがでしょうか。まだまだ暑い日が続くので食中毒について書いてみようと思います。
いわゆる食当たり、やっぱり夏場の方が多いですよね。夏はとにかく食べ物が痛みやすいです。BBQやキャンプ、グランピングなどで食べ物に十分日が通っていなかったりしても気がつかづに食べてしまうことがあります。そんな時に怖いのが食中毒です。また、野外での食事でなくても、海産物を通してとか、古い食用のお肉などの調理の後に他の料理を作っていて、それが口から入って感染することもあります。
夏場よくある食中毒は、O157(腸管出血性大腸菌)、カンピロバクター、サルモネラ菌などの病原体による食中毒です。O157はみなさんご存知の通り焼き肉店などで問題となったりした病原体です。
O157はベロ毒素という毒を産生し腸を傷害します。原因となる食べ物は厚労省のホームページによれば、井戸水、牛肉、牛レバー刺し、ハンバーグ、牛角切りステーキ、牛タタキ、ローストビーフ、シカ肉、サラダ、貝割れ大根、キャベツ、メロン、白菜漬け、日本そば、シーフードソースなど本当に多岐に渡りますから脅威です。(これらの食材がダメというわけではありません。ようは衛生面に注意せよということです。)3〜5 日の潜伏期間ののち、高熱、腹痛、激しい下痢、時に血便や下血などを生じます。お年寄りや小さなお子様は症状が重症化しやすいと言われており、溶血性貧血、血小板減少、腎障害を3徴候とする溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などを発症することもあり致命的となることもあります。
カンピロバクターは鶏肉などが感染源となる病原体です。鶏の肝刺しやささみの刺身、鶏肉のタタキ、鶏わさなどの半生製品、焼き鳥や唐揚げなどでの加熱不足などが原因となることがあり注意が必要です。潜伏時間が一般に1~7日間とやや長いと言われていますので、1週間前の鶏肉が原因になることもあります。症状については、悪心、嘔気、嘔吐、頭痛、下痢、腹痛、発熱、悪寒、倦怠感などをきたし、ほとんどは1週間ほどで治癒します。抵抗力の弱い方では重症化する危険性もあり、注意が必要です。また、カンピロバクターに感染した数週間後に、手足の麻痺や顔面の麻痺、呼吸障害などを起こす、ギラン・バレー症候群という奇病を発症することがあるとも言われています。
サルモネラは加熱不足の卵・肉・魚料理などが原因になりやすいです。たとえばカスタードクリームが入っているような洋菓子、卵かけご飯など生生卵の摂取、無添加のマヨネーズ、オムレツ・スクランブルエッグ、レバ刺、牛肉の刺身・たたき、などがあります。症状はさまざまですが、腹痛、下痢、嘔吐、嘔気などの胃腸炎症状が一般的です。潜伏期間は8時間から2日程度、あるいはの3 〜4 日後のこともあると言います。特に下痢は1 日数回から十数回で、数日で治癒するのが一般的ですが1 週間以上に及ぶこともあるといいます。小児では菌血症、痙攣、意識障害、高齢者では菌血症、脱水を起こして重症化することも稀ではありません。
腸炎ビブリオは海産物が原因でとなる病原体です。もともと海にいる病原体であるため、魚介類に付着して、栄養や温度などの条件が整うと、他の食中毒菌よりも倍以上の速さで増殖すると言われています。15度以上になると活発になるといいますので、お刺身や痛みやすいお魚はスーパーや鮮魚店で買った後夏の暑い最中を持ち帰る途中に15度以上になってしまうとちょっとした時間で急激に増える可能性があるため保冷剤や氷はあった方がいいことになります。潜伏期間は10~24時間後で、熱はあまり出ないのに強い腹痛と下痢がおこります。ほとんどは抗生物質の投与などで2~3日で回復しますが、水曜の下痢が治るのに1週間くらいかかることがあります。
夏場はやっぱり痛みやすいということを認識して、ちょっとした気遣いが大事になります。
1. 生の食材はちょっとした温度上昇で痛むため必ず低温で補完するように努める。
2. スーパーで買った生食材はクーラーボックスなど低温管理できる状態で家に持ち帰る。特に徒歩でスーパーと行き来する場合は注意が必要ですね。
3. サラダなどの調理は、肉や魚を扱う前に済ませるなど汚染度の低い食材から扱う(加熱済みの食品→生食用の野菜(サラダなど)→加熱調理する野菜→生肉・魚といった順番)
4. 肉料理や魚なお料理の後は使った調理器具を洗剤で洗って最後に熱湯をかけるなど衛生的に管理する。
5. 台所のシンクや卓上も衛生面に注意する(アルコールや次亜塩素酸で消毒。熱湯を流すのは注意が必要らしいです。シンクや排水管が壊れるかもしれないらしいです。)
6. スポンジやたわしも洗剤で洗って熱湯をかけて最後乾かすなど衛生的に管理する
7. 作り置きの食材は早めに食べることを心がけ、保管は必ず冷蔵庫または冷凍庫で。
8. 外食時は手指衛生に気をつけ、外出先でもアルコールで消毒できるような物品を持ち歩く。唐揚げ、焼き鳥、ハンバーグなどは中が生でないか気にして食べる。焼肉は内臓類は必ずしっかり加熱する。肉類もできる限りだが十分加熱する。生肉食はせめて夏場は避ける。
と言ったことなどを注意していれば変な腸炎にはかかりにくいのではないでしょうか?
ウイルスが原因となる胃腸炎は食材が原因いなるばかりではなく、手指の汚染から接触的に経口的に拾う可能性がありますから、やはり手洗いはしっかりと。外出先での手指衛生もできるよう、アルコールナプキン、アルコール消毒剤は持ち歩いたり、外食の前はお手洗いを借りて石鹸でよく洗ったりすることも大事です。
まだまだ暑いので9月10月前半になってもまだまだ暑いでしょうから気は緩めれませんので、気をつけましょう。暑い時期は特にお子様やお年寄りの方はよく火の通ったものを食べるようにしましょう。