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2025/06/08
最近の流行り病

    マイコプラズマ

昨年からマイコプラズマが流行していて、34月に下火になっていたのが5月以降増加中です。長く咳が続く人やご家族内でマイコプラズマの方がおられる場合は要注意です。(家族内感染確率が40%とも)

    リンゴ病(伝染性紅斑)

SpotFireで検査しても陰性で、熱が出たり風邪症状がつづき、原因不明で困っていると、ほっぺたが赤くなり手足にレース状紅斑が出現して「あ、リンゴ病だったのね!」という方を見かけたり、熱が出ますと来院され、ほっぺたが真っ赤っかで手足ももやもやと赤い紅斑があり、リンゴ病と診断される方が当院でも増えています。

    胃腸かぜ

冬にノロウイルスなどによる胃腸炎は流行るのですが、春以降も一定数の胃腸炎患者さんがいます。大人の方も目立ちます。小さなお子さんの嘔吐では脱水にならないことが大切。吐いたからと言ってたくさん食べさせたり飲ませたりするとさらに嘔吐を助長します。吐いたら少し休憩後、5分おきに数mlずつジュースやアイソトニック飲料を飲ませましょう。(水やお茶では糖分やミネラルが補給できません)30分間吐かずに続けられたら、23分間隔に頻度を増やして1回に510ml程度飲ませます。30分間吐かずに飲めたら、さらに2030mlずつ飲ませる、といった具合で飲む量やペースをアップしていきましょう。体重にもよりますがおおまかには最低でも3時間で300ml以上を目標に。

    水疱瘡(水痘)

ワクチンを接種しているはずなのに水疱瘡にかかる小学校高学年から中学生を拝見します。水泡を伴うような発疹が体のみならず頭にもあれば、まず水疱瘡で間違いないです。抗ヘルペスウイルス薬を飲めば症状を軽減できます。1歳の定期接種に水疱瘡がありますから小さなお子様には水痘ワクチン必ず摂取させましょう!

番外①:百日咳

当院のSpotFire(感染症多項目同時PCR検査機)では百日咳を調べることができますが、風邪で検査をして百日咳と診断できた例はありません。自然治癒しうる病気であり、大人などでは軽く済むため、気が付かなかったり、気管支炎や風邪として診断する患者さんの中にまぎれているのかもしれません。しかし全国的には大流行といわれています。(インバウンドが多いので持ち込まれている可能性もある)長引く咳は注意が必要です。0歳児にとっては非常に脅威な病気ですが生後2か月以降に接種する5種混合ワクチンで予防可能ですので、赤ちゃんは確実に5種混合ワクチンを打ちましょう。(当院でも5種混合ワクチンを生後2か月以降のお子さんに接種しています。)

番外②:川崎病

発熱、頸部リンパ節腫脹、手指足趾の腫れ、結膜充血、不定形発疹、BCG接種部位の発疹などの特徴的な症状があれば疑われます。しばしば認める病気ではないのですが、気のせいだと思いますが、最近少し気になります。冠動脈瘤という心臓を養う血管にできるコブが問題となる病気です。5日以上続く熱は注意が必要です。逆に言えば普通の風邪は5日以内に熱はなくなって元気になります。

 

以上、ここ最近の、当院で、しばしば目につく、または、きになる、病気、についてでした。