お知らせ

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2024.03.05
花粉症と舌下免疫療法
 今年も花粉がひどいようで、先月から花粉症の方が来院されています。

 スギ花粉の季節に必ず鼻が出るから花粉症だと決めつけていらっしゃる方や保護者の方がいらっしゃいますが、思い込みは捨てて一度花粉症かどうかを探る検査をうけませんか?

 以前からご案内いたしておりますが、ドロップスクリーンという検査機を当院は置いております。(https://matsui-familiar-clinic.com/ドロップスクリーン

花粉症は①状況や診察所見から花粉が鼻炎の原因となっている可能性が疑われる②鼻汁好酸球試験にて鼻水の中に好酸球が確認される③血中に特異的なIgE抗体がたくさんある 以上をもって、診断できます。

例えば予測されるスギ花粉アレルゲンを血液検査でスギ花粉特異的IgE抗体量を調べて、予測どおり確かにスギ花粉のIgEga高ければよいのですが、予測が外れる場合、では次の可能性を考えてヒノキ花粉を調べる、といった具合に1個1個をしらみつぶしに調べることになります、そうなれば倍によっては何回も何回も採血しないと行けなかったりするので患者さん負担が大きくなりますから、やはり一回の採血である程度分かるということ大切です。また、採血の方法も血管にぶすっと注射器を刺す検査は、花粉症の検査としてはやや大げさな印象があります。(これはあくまで自論です)

ドロップスクリーンならば指先から専用ランセットを使って20μlという微量の血液をほとんど痛みがない状況でいただければ、41種類のアレルギーについて検査ができますので、患者さんへの負担が少ないという点において花粉症診断にフィットした検査だといえます。

なんとなく花粉症かも?と考えたり、症状を我慢するより、検査をして治療をしたほうが早いですし、症状の緩和につながりますので、お悩みの方は一度ドロップスクリーンによる検査をご検討ください。

また、検査でスギ花粉アレルギーまたはダニアレルギーと分かった場合、通常抗ヒスタミン薬(第二世代)や点鼻薬、点眼薬などで治療を行うわけですが、症状がとりわけ強い方、薬を毎年飲んでもあんまりな方には、舌下免疫療法という治療があります。

舌下免疫療法はスギ花粉の場合、スギ花粉のアレルゲンを微量に含む舌下錠をしたベロの下に5分間おいて、その後飲み込むということを毎日繰り返すことで、スギ花粉に対するアレルギーを緩和するという治療です。数か月続けるだけで効果が出るといわれますので、それまで薬を飲んでもあまり効果が実感できない人でも、舌下免疫療法により薬で症状が抑えられるようになったり、あるいはさらにそ先に薬がなくても大丈夫になったりできる可能性があるります。(個人差はあります。)

花粉症が本当にひどい方は、花粉症の季節にまず先に鼻汁好酸球試験とドロップスクリーンによりスギ花粉アレルギーの検査を受けていただき、初夏になったら舌下免疫療法を始められてはいかがでしょうか?