お知らせ
2023年に入って新型コロナウイルス感染の流行のピークが見えず日々感染者が出続ける状況が続いていおりますが、ここにきて当院でもインフルエンザにかかっている患者さんを見かけるようになりました。
現在、インフルエンザと新型コロナを診察のみで見分ける方法はありませんので、インフル・コロナ同時抗原検査キットによる検査が患者さん負担を考えると最適な選択肢の一つにはなると思います。
しかし、コロナに関しましては、抗原検査キットでの陰性証明は基本的に難しく、陰性だからといって、かなりの確率で陰性であるとは言えません。やはり核酸増幅検査(PCR検査)による陰性判定の方が、陰性証明力はいまでも重みがあり、信頼できます。当院に風邪症状や熱があって自分で抗原検査したけど陰性で、でもおかしいから検査してほしいという患者様にNEAR法による拡散増幅検査(迅速PCR検査)を行うと、陽性であるというケースは多々経験します。
他方、インフルエンザの抗原検査についても、症状が出てから24時間程度経過しないと、検査で陽性判定ができないというデメリットがあります。
インフル・コロナ同時抗原検査キットは、結局1回の検査では本当にインフルエンザもコロナも陰性であるとは言いにくい検査だと言わざるを得ません。
発熱してまもなくても、PCR検査ならば、判定が可能なわけです。しかし現在コロナはPCRが認められておりますが、インフルエンザについては保険適応外となっております。そのため、インフルエンザ・コロナ同時流行期には、まずはコロナのPCR検査のために鼻腔に綿棒を差し込み、さらにもう一回綿棒を差し込んでインフルエンザの抗体検査をしなければならないのです。2回も綿棒を差し込まれるのはまことに苦痛の極みです。
しかし最近インフルエンザの検査に革命的な機械が登場しました。咽頭内視鏡検査機器「nodoca」です。「nodoca」は患者さんの扁桃や咽頭後壁を精細に撮影できる機械でして、鼻の奥に綿棒を押し込まれるような苦痛はなく、口の前の方にカメラを置いて喉を開いてもらえば咽頭や扁桃の画像が簡単に取れます。これを専用クラウドに送信して問診情報と高精細カメラで撮影された咽頭後壁画像から咽頭後壁のインフルエンザ濾胞と呼ばれるインフルエンザ感染時に初期から確認される特徴的な所見をAIが瞬時に自動判定し、インフルエンザかどうかを数十秒で判定する機械です。この機械のいいところは、患者さんが検査で痛くなくてすむこと以外に、インフルエンザ感染直後から12~24時間程度経過するまでは、抗原検査の場合、検査ををしてもわからな期間があるため、症状がではじめたときのインフルエンザ検査は陰性判定があてにならないことがあるわけですが、臨床研究結果より「nodoca」の場合は発症早期から判定可能で発生から24時間以内はむしろ抗原検査キットよりも精度が高いという結果が出ておるそうです。
そこで当院ではコロナの迅速PCR検査にインフルエンザのAI検査を加え、綿棒をお鼻に入れる回数は1回で発熱などの風邪症状発生初期でも確実性の高い検査を提供できるように、今回最先端AI機器「nodoca」を導入いたしました。
1月になってからはインフルエンザとコロナの同時感染も確認される状況となっております。
当院にはインフルエンザ・コロナ同時抗原検査キットもございますが、6歳以上の方でありましたら、コロナのPCR検査に、最先端のインフルエンザAI判定検査を組み合わせた検査を受けていただき、抗原検査よりも正確な結果をご提供できますので、ぜひご検討ください。痛くないインフルエンザ検査をご希望の方にもオススメです。
(nodocaによるインフルエンザAI検査料金は、保険が適用され、3割負担の方であれば、通常の抗原検査の料金と同じで900円程度であり、金銭的な負担は抗原検査と同等です。)
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