お子さんが頭を打った時 

夏場には限りませんが、お天気が多くて活動的な時期は頭部外傷が多くなる印象があります。

頭を打ってけがをした場合どうすればよいのでしょうか?

まず意識がしっかりとあるかどうかが重要です。あたまを打った後に大声で泣いたりとにかく反応があればとりあえず大丈夫ですので、落ち着いてください。

その後切り傷や擦り傷、頭以外に怪我ないかどうかを確認します。そこで出血性のけががあればまずはタオルなどで強く圧迫し止血を行います。数分から5分程度抑えて出血が止まっていれば慌てる必要はありません。けががあっても確かに早く処置をするに越したことはありませんが、縫合などの処置が6-8時間以内であれば(24時間以内でも)それほど問題となることは経験上ありません。もしも屋外でのけがで傷が泥などでひどく汚染していたら、流水やシャワーなどでよく洗い流すなど汚染の除去をおこなってください。(できなければ早めに医療機関へ受診してください。)

その後はけがの状況や程度にもよりますが、医療機関へ受診いただくのが良いと思います。

頭を打った時は例えば外で転んだり転落して固いコンクリートの地面やアスファルトの地面でごつんと頭を打った場合、骨は折れていないか、頭の中は大丈夫かが心配になります。

骨折の評価のためにはレントゲン検査やCT検査が必要となることがありますが、特にCT検査は放射線被ばく量が多いので、被ばくによる発がん性の惹起などの不利益も考えられ、安易にとるべきではなく、CTをとる必要があるか、あるいは無用な被ばくを回避するためCTはとらずまずは経過観察すべきかの判断を必要とします。また、レントゲン検査はあくまでも大きな骨折を評価することはできますが、細かい骨折や、頭の中の出血などを評価することができない検査ですので、レントゲン検査の被ばく量はCTに比べればはるかに微量ですが、頭を打ったらなんでも頭部レントゲン検査という必要はありません。

我々はPECRANの基準を参考にしてその可否を判断し、CTなどの精査の必要性の高いものに関しては高次医療機関へ速やかに紹介し精査をお願いしております。

ただし、CTを取らなくてもいいと判断してもそれが頭蓋内に問題を生じている可能性がないということと同じ意味ではありませんので、頭部受傷後は24時間から数日程度の慎重な経過観察が必要です。

それゆえ、他の医療機関同様、頭部外傷後の注意事項をまとめた用紙をお渡しして、異常があればご連絡いただくか、ないしは、CTがある救急病院に受診するようにお伝えしております。

 

ではどのようなときに再受診するのが妥当でしょうか?

意思表示が可能なお子さんでは、①強い頭痛がある。②ろれつが回らない。③つじつまの合わないことを言う。④物が2重に見える。⑤強い嘔気がある。などの兆候があれば再受診が妥当です。また、①高熱が出る、②手足を動かしにくい、③麻痺がある、④嘔吐を繰り返す、⑤けいれんする、といった小児も成人にも共通な症状があれば、間違っていてもいいですから救急病院へ受診することが必要です。

 

ただ、赤ちゃんや小さなお子さんは自分で自分のことを言うことができません。

①けいれんする。②顔色が悪い。期限がすこぶる悪い。③手足の動きがおかしい。④動かず寝込んでしまう・ぐったりしている。⑤繰り返し吐く。⑥なかなか起きてこない。⑦呼吸がおかしい。⑧刺激に対して反応が乏しい。⑨高い熱が出る。といった症状に注意し、これらがある場合、間違っていてもいいですから救急病院へ受診することが必要です。

夜間もときどき刺激したり起こしたりして反応を見て、状態を観察いただければ安心です。

 

それからどんな年齢のどんな性別のどんな性格のお子さんにもいえますが、「親御さんがやっぱりいつもと様子が違っておかしい、心配だ。」と思うときも、間違っていてもいいですから救急病院へ受診することが必要です。親の感は医者の見立てよりも鋭く、危機を正しく察知されていることが多いですので、そのサインを我々は大切にしてお子さんを診察します。

 

夏休みはけがが多い季節。できればけがをさせたくはありませんので、お子さんへの注意喚起ももちろんですが、危険なシチュエーションをみたら早めにそれらを遠ざけたり回避するような対応をとることも大切ではないかと思っております。

 

 

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