
これまでどおり
お子さまの様々な
症状や疾患の診察を致します
予防接種
予防注射は、まつい小児科時代よりたくさんのお子さんに接種して参りました。打ってさえいれば基本的にかからなくていい病気を防ぐ上で最大の手立てです。小児の定期予防接種各種を生後2ヶ月から当院にて全て可能でございます。近年は打たなければならない予防接種の種類が大変多く、親御さんもお子さんもなかなか大変な状況になってます。新生児や乳児はできる限り新病院の個室で診察待ち、予診、接種、接種後の観察を行なっております。また、成人の予防接種(例えば帯状疱疹や肺炎球菌、麻疹風疹、インフルエンザなど)や、子宮頸がんワクチンも行なっております。予防接種を受けそびれた方も諦めずにご相談ください。最適な接種スケジュールを立案し、最善の予防接種を提供するように努めております。
生後2ヶ月から接種可能なワクチン |
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生後3ヶ月から接種可能なワクチン |
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生後6ヶ月から接種可能なワクチン |
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生後12ヶ月(1才)から接種可能なワクチン |
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生後36ヶ月(3才)から接種可能なワクチン |
(第1期1回・2回・3回) |
年長児に接種するワクチン |
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小学4年生で接種するワクチン |
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小学6年生で接種するワクチン |
(ジフテリア、破傷風混合) |
当院で接種可能なワクチン一覧
(要予約)
定期接種…国が接種を勧奨しているワクチンです。対象期間に摂取すれば無料になります。
任意接種…現時点では有料となりますが、接種することをお勧めしているワクチンです
インフルエンザワクチン
不活化ワクチン
任意接種
インフルエンザは新型コロナウイルス感染症の陰に隠れて存在感が薄らいでいますが、特に小児では脳炎が問題となり、高齢者では肺炎による重篤化が問題となる疾患で、高齢者では致死的となり得ます。厚労省の研究によれば1997-2000の間の3年間でワクチン接種により65歳以上を高齢者の発症リスクを34-55%,死亡リスクを82%軽減できたとされています。ワクチンを打っても効かないという人もいますが、重症化リスクを下げる意味でも接種すべきワクチンです。毎年流行を予測して作られますので毎年接種が望ましいです。
※ | 13歳未満は3~4週間間隔で2回、 13歳以上は1~2回接種します。 |
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肺炎球菌ワクチン
不活化ワクチン
定期接種
(合計4回接種します)
小児における肺炎球菌ワクチンの意義は髄膜炎などの重篤な病態を予防することです。小さい子供ほど発症しやすく、特に0歳児でのリスクが高いとされています。髄膜炎をきたした場合には2%が致死的となり、10%に難聴、精神の発達遅滞、四肢の麻痺、てんかんなどの後遺症を残すと言われています。2006年に先方らは小児の侵襲性感染の62%は1歳以下であり、0歳児でのリスクは高いとされていますので、早く接種することが重要です。一方50際以上でもリスクがあり、小児に比して致命的となりやすく、2割の方は急激な経過をたどると報告されているため、高齢者においても(特に基礎疾患がある方)予防接種を受けていただくべきです。
※ | 小児では1期初回は生後2ヶ月から開始します。 2回目は4週後、3回目はさらに4週後に接種します。 追加接種は1歳の誕生日をすぎてから接種できます。 |
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※ | 大人の場合は65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳が公費助成対象で5年おきに接種します。 |
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Hibワクチン
不活化ワクチン
定期接種
(合計4回接種します)
Hib感染症は、ヘモフィルスインフルエンザ菌b型という細菌によって発生する病気で、インフルエンザウイルスとは違います。主に気道の分泌物により感染を起こしますが、症状がないまま保菌して日常生活を送っている子どもも多くいます。しかし、Hibにより、肺炎、髄膜炎、化膿性の関節炎などを起こした者のうち3%〜6%が亡くなってしまうともいわれています。また、急性喉頭蓋炎の原因の大半をHibが占めてるとされ、致命的な窒息や低酸素脳症を引き起こします。特に髄膜炎の場合は、致死的なリスクもさることながら、生存した子どもの20%に難聴などの後遺症を残すともいわれています。ワクチン接種により、Hibが血液や髄液から検出されるような重篤なHib感染症にかかるリスクを95%以上減らすことができると報告されています。
※ | 冬期等に流行する「インフルエンザ」とは違います。 |
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※ | 1期初回は生後2ヶ月から開始します。 2回目は4週間後に接種します。 3回目は2回目接種から4週間後に接種します。 追加接種は3回目終了から1年後に接種をします。 |
ロタウイルスワクチン
生ワクチン
任意接種
(ワクチンの製品別により接種回数が異なります)
ロタウイルスは乳幼児に起こる感染性胃腸炎の原因となるウイルスの一つです。ロタウイルスには多くの種類があり、5歳ごろまでに少なくとも1回は観戦すると言われており、生後6ヶ月から2歳までの乳幼児は特に重篤化しやすいため注意が必要です。経口的に接種するワクチンで任意接種となるため費用がかかりますが、可能な限り接種すべきワクチンであると考えます。
※ | 初回接種は生後14週6日までに行います。 |
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※ | ワクチンの製品別に接種回数が異なります。 予防効果に差はありません。 |
※ | 2回接種ワクチンは生後6週から24週までに 初回接種し、2回目を4週後に接種します。 |
※ | 3回接種ワクチンは生後6週から24週までに 初回接種し、2回目を4週後、3回目は さらに4週後に接種します。 |
4種混合ワクチン
不活化ワクチン
定期接種
(ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ混合)
(合計4回接種します)
ジフテリア:ジフテリア菌の感染によって主に上気道粘膜が犯される疾患です。現在予防接種により患者は激減していますが、発症すると増殖した菌から産生された毒素により昏睡や心筋炎などの全身症状が起こると致命率は平均5%〜10%で死亡するリスクがある感染症です。
破傷風:破傷風菌は土壌中に広く常在し、怪我した部分から体内に侵入し、増殖して破傷風毒素により強直性痙攣をきたします。破傷風毒素が主な原因であり、潜伏期間(3〜21日)の後に局所(痙笑、開口障害、嚥下困難など)から始まり、全身(呼吸困難や後弓反張など)に移行し、重篤な患者では呼吸筋の麻痺により窒息死することがあります。
百日ぜき:百日ぜき菌は感染力が強く感染1-2週間後から咳き込みが起こり、通常はそれに続いて、息を深く吸い込む際に長く高い音(笛声)が出るという一連のせき発作を起こします。肺炎や脳炎へ発展することもあります。
ポリオ:ポリオウイルスによる麻痺を主訴とする感染症です。口から入ったポリオウイルスは感染しても発病しないことが多いですが、中には脊髄へ入り重篤な麻痺が後遺症として残ることがある怖い病気です。
※ | 1期初回は生後3ヶ月から3〜8週間間隔で3回、1期 追加は3回目終了後1年〜1年半後に1回接種します。 |
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BCGワクチン
生ワクチン
定期接種
(1回接種します)
結核の予防ワクチンです。結核菌による感染症で肺結核が有名ですが、肺外結核として腸や脊椎などにも感染することがあります。厚生労働省の報告では日本では平成30年に15,590人が結核に感染し、2,204人が亡くなっています。乳幼児が結核に感染すると、栗粒結核(多量の結核菌が短期間にあるいは繰り返し血流に入り全身に散布性病巣が形成される病態)や結核性髄膜炎となり重い後遺症を残すこともあります。
※ | 生後3ヶ月から11ヶ月までに接種します。 |
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B型肝炎ワクチン
不活化ワクチン
定期接種
(合計3回接種します)
B型肝炎は、B型肝炎抗原の血液の輸血や過去の予防接種や入れ墨などが原因で感染するウイルス性疾患です。性感染症しても有名です。医療者が針刺し事故などで感染することも否定できず、懸念される疾患です。感染すると劇症型の急性肝炎で致死的に、または、慢性肝炎として緩徐に進み、症状がないまま肝硬変や肝細胞癌により致命的となることがあります。
※ | 生後2ヶ月から生後11ヶ月までに接種します。 |
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※ | 1回目接種終了後、2回目は4週間後に接種します。 3回目は1回目接種から140日後に接種します。 |
日本脳炎ワクチン
不活化ワクチン
定期接種
(合計4回接種します)
蚊が日本脳炎ウィルスを媒介して感染、発病します。日本脳炎は致命傷となったり、重い脳障害を残したりすることがあるため接種すべきワクチンです。
※ | 3歳から7歳までに第1期(3回)の接種をします。 第2期は9歳0ヶ月から9歳11ヶ月までに接種します。 |
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※ | 第1期2回目は1回目接種の1〜4週後に、 1期追加は1年後に、 2期は小学4年生で接種します。 |
麻疹・風疹混合ワクチン
生ワクチン
定期接種
(合計2回接種します)
麻疹(はしか)は、いまだに重い感染症です。1歳を過ぎたら、ぜひ予防接種を受けておきましょう。
風疹は数年おきに流行します。妊娠初期にかかると、赤ちゃんの目や耳、心臓に障害を引き起こす可能性がありますので、女子は必ず接種しておきましょう。
※第1期は生後12ヶ月から23ヶ月までに1回接種します。
※第2期は年長児の期間に接種します。
麻疹(はしか)ウイルスワクチン
生ワクチン
任意接種
(2回接種します)
麻疹は、いわゆる「はしか」のことです。麻疹ウイルスによって引き起こされる感染症で、空気感染、飛沫感染、接触感染により感染し、その感染力は強力です。10〜12日間の潜伏期の後、高熱を発症し、一旦解熱後、再び全身の発疹とともに発熱を認めます。麻疹肺炎・麻疹脳炎はともに二大死亡原因といわれ、罹患後平均7-10年の期間を経て発症する亜急性硬化性全脳炎(subacute sclerosing panencephalitis: SSPE)という重篤な合併症もあります。2回のワクチン接種により、ほとんどの人が予防が可能です。
※ | 生後12ヶ月から24ヶ月までに接種します。 |
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風疹(三日ばしか)ワクチン
生ワクチン
任意接種
(1回接種します)
風疹は「三日ばしか」とも言われていますが、はしかとは全く違う病気です。2-3週間の潜伏期間ののち高熱と全身の癒合しない赤い発疹が同時におこるのが特徴です。発疹の出る前に耳の後ろのリンパ腺が腫れたり、結膜炎を起こしたり、咽頭扁桃炎を起こします。名前の通り3日ほどで熱も下がり、発疹も消えてしまいます。まれにですが血小板減少性紫斑病や脳炎などを引き起こすことがあります。大人がかかると重症化すると言われています。また妊娠中のお母さんがかかると赤ちゃんが先天性風疹症候群という病気にかかり心臓や聴力や視力、脳に奇形を生ずる可能性があります。お子様はもちろんのこと、抗体がないお父さんやお母さんも予防接種を受ける必要があります。なお、妊娠中のワクチン接種は赤ちゃんが先天性風疹症候群になる可能性があり禁忌であり、妊娠希望の女性はワクチン接種後2ヶ月はす避妊することが望ましいとされています。
※ | 生後12ヶ月(1才) から36ヶ月までに接種します。 |
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おたふくかぜワクチン
生ワクチン
任意接種
(流行性耳下腺炎ワクチン)(合計2回接種します)
おたふくかぜは「流行性耳下腺炎」という病気です。発熱と唾液腺(耳下腺・顎下腺・舌下腺)の腫脹・疼痛を伴う病気で、一般にはまず片側が腫脹し、数日して反対側が腫脹します。ピークは発症1〜3日で、3〜7日で治癒します。無菌性髄膜炎・難聴・脳炎・膵炎・精巣炎・卵巣炎などの重い合併症をきたすことがあるため予防接種を受けましょう。
※ | 生後12ヶ月(1才)で1回接種します。年長児に2回目を接種します。 |
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水痘(水ぼうそう)ワクチン
生ワクチン
定期接種
(合計2回接種します)
水ぼうそうは全身に痒みの強い水疱を伴う発疹と高熱が特徴の病気で、ヘルペスウイルスの一種(水疱瘡・帯状疱疹ウイルス)が原因です。飛沫感染や空気感染、接触感染で感染し、感染力は強力です。また、過去に水ぼうそうになった人は免疫力が低下すると「帯状疱疹」という片側性の主に体幹に支配神経に沿うように痛みを伴う発心ができることがあり、50歳を過ぎると帯状疱疹ワクチンを接種した方が良いと言われています。
※ | 生後12ヶ月(1才)で1回接種します。6ヶ月あけて 2回目を接種します |
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2種混合ワクチン
生ワクチン
定期接種
(ジフテリア・破傷風混合)(1回接種します)
ジフテリア、破傷風の2つの病気を予防します。
※小学校6年で接種します。
乳幼児健診
● | 1歳6ヶ月児 健康診査(満1歳6か月~満2歳に達しないお子さま) |
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● | 5歳児 健康診査(年中児) |
小児科医による一般健康診査です。身長・体重・頭囲などの身体計測を行います。
岐阜市に住民票のある方は無料です。
【持ち物】母子手帳
※その他、育児相談・健康診査を行います。
こんなときは?
発熱時には
お子さんの発熱と解熱剤の使い方
お子さんは成人と比べてはるかに発熱しやすいという特徴があります。
お子さんの発熱の原因のほとんどはウイルス感染によるものです。ウイルスが体内に侵入すると体はウイルスに対する戦を始めます。ウイルスは熱に弱い特徴があり体はそれを知っていて、まず熱を出して戦おうとします。そのために発熱するのです。だから発熱するという事は、それだけ体力があり、ある意味では喜ばしいことなのです。
熱はウイルスと戦うための大切な武器なのです。熱を下げると言うことは武器なしで戦えと言っていることにもなりかねません。しかし発熱には二面性があり、熱が出ることによって不機嫌になったり、眠れなかったり、極端に食欲が落ちたりします。もしこれらの症状が強く出た時には一時的に戦を休むために解熱剤を使って熱を下げ、次なる戦の体力を確保してあげましょう。
解熱剤の使い方は熱が38.5℃以上あったらとかではなくて、あくまでお子さんの状態が発熱のためかなり「まいってるな」とおもわれた時にのみ使ってください。発熱が38.5℃以上あってもかなり元気で食欲もまずまずあったり、睡眠出来るようだったり、睡眠中の発熱はいきなり解熱剤を使用しないで今少し様子を見てもよいかと思われます。
決して熱を怖がらないでください。発熱は神様が子どもに与えてくださった大切な武器なのです。
発熱で脳が冒されると思いがちですが、特殊な発熱(42℃以上、たとえば悪性過高熱など)以外は発熱のみで脳が冒され、脳に障害が発生する事はありません。発熱後脳がおかしくなったと思われるのは脳自体に病変があって、そのとき高熱を伴っていたにすぎないのです。
発熱というと氷枕やおでこに冷却剤を貼ったりしがちですが、これは解熱効果はほとんど期待できません。ただ局所を冷却する事によって気持ち良いという効果があるくらいです。冷却によって解熱させようとするなら体の80%くらいを冷却するようにしないと解熱効果は期待できません。
発熱時の保温
お子さんの発熱にはじわじわ上昇する発熱と、急激に上昇する発熱とがあります。
急激に上昇する発熱は初期に熱があるにもかかわらず、顔色が悪く、体の中心は熱いのに手足は冷たいことがよくみられます。これは熱の分利と言われる現象でしばらくすると手足も暖かくなり顔色も良くなってきます。
このように急激な発熱の初期は厚着をしたり毛布でくるんだりして保温に努め、熱が全身に行き渡ったら少し下熱を目的として熱の逃げ場を作る意味で薄着にしてくるんでいた毛布なども取ってあげてください。
発熱するとすぐに保温と考えるのではなくて、熱の分利があるときは保温し、発熱が全身むらなく行き渡ったときは少し熱が逃げる道を開けてやって下さい。厚着をさせるよりも室温の調節を心がけてください。
発熱と入浴
高熱時(38℃以上)は入浴はさけて下さい。38℃以下で元気が良く食欲もあり嘔吐やひどい下痢がないときは短時間の入浴はさしつかえありません。
ただし、とびひ、おでき、外傷があって発熱が認められる時は入浴はさけて下さい。発熱がなく鼻汁や鼻閉がある時は寝る前にぬるめのお風呂で長時間の入浴をおすすめします。
熱の測りかた
熱の様子を教えて下さい。
いつ、何度くらいあったか?は大切な情報です。忘れないでメモしておいて受診時に教えて下さい。
◆どこで測るのか?
・ | わきの下で測るのがよいでしょう。 |
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・ | 肛門で測る場合は、わきの下よりも0.5~1.0℃ほど高くなります。。 |
・ | 首のところで測る場合は、部屋の温度の影響を受けることがあります。。 |
・ | 耳で測るのはきわめて不正確です。参考程度にして下さい。。 |
◆水銀体温計と電子体温計
・ | 水銀体温計が一番正確ですが、5分以上はさんでおくことが大切です。。 |
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・ | 1分ほどで測れる電子体温計はとても便利ですが水銀体温計よりいくぶん高く(低く)出ることがあります。 |
◆正常体温
・ | 乳児 36.3~37.4℃ |
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・ | 幼児 36.5~37.4℃ |
・ | 学童 36.5~37.3℃ |
◆健康なこどもの体温
・ | 体温は一日中同じ体温ではありません。朝は低めで夕方は高めです。 |
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・ | 運動をしたり食事をしたあとは体温がたかくなります。 |
・ | 赤ちゃんは厚着や暖房などの影響で、高く測れてしまうことがあります。 おかしいなと思ったらしばらくしてもう一度測ってみましょう。 |
◆熱がある?平熱?
・ | 平熱がどのくらいかを知っておきましょう。 元気なときに1日4回(朝、昼、夕方、寝る前)、食事前の安静な状態での体温を測ります。 |
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・ | 平熱より1℃以上高ければ熱があると考えて良いでしょう。 |
下痢・嘔吐時には
下痢・嘔吐時には
毎年冬になると、乳幼児の嘔吐下痢症が流行します。いわゆる胃腸かぜです。
かぜには大きく分けて2種類のビールスがあります。一つは、普通に言われる風邪で咳や鼻汁や発熱を来すもので呼吸器粘膜に取り付くものです。もう一つは下痢・嘔吐を来すもので胃腸の粘膜に取り付くエンテロビールスに属する風邪です。その代表的な物がロタウィルスです。
突然の嘔吐で発症し、次いで激しい下痢となります。下痢は徐々に水様白色となり、昔はこれを白痢とか小児仮性コレラとか疫痢と呼んで非常に怖がられた病気です。昔はこれによる脱水で多くのお子さんの命が奪われました。
この病気で最も注意を要するのは脱水です。嘔吐のあるときの水分補給はよほど注意しないとさらなる嘔吐を引き起こしさらに脱水が進行する可能性があります。複数回の嘔吐があれば直ちに受診してください。
くすりの飲ませ方
乳児
水薬はそのままで、粉薬は少量の水分でペースト状にして与えます。溶かすときに一口で飲める量にしましょう。
1回分のミルクに混ぜると飲み残しなどで正確に1回分のお薬を飲ませることができないことがあります。ミルクに混ぜるときは少量のミルクに混ぜてまず薬を飲ませ、その後で残りのミルクを飲ませましょう。
幼児
水薬も粉薬もそのままでなるべく飲ませましょう。薬である事を認識させた上で飲ませる習慣をつけましょう。ごまかして飲ませる方法は長続きしません。
牛乳、ヨーグルト、アイスクリームなどに混ぜると薬の味がやわらぎます。服薬用ゼリーを使うのも良い方法と思います。水薬を凍らせて与えるのもよいでしょう。
お薬はいつ飲ませるのか?
たとえば、1日3回食前というのは、1日3回は食事をするだろうからその時間をめやすに飲ませてくださいという意味で、食事をとるとらないはお薬を飲ませることとは無関係なのです。
理想的な飲ませかたは、8時間毎に飲ませることです。この方法がお薬の効果を最大限に引き出す事になります。
食前にお薬を飲ませる意味は食後満腹の時に飲ませると、せっかく食べた物を吐く事につながる可能性があり、お薬のきらいなお子さんをさらに薬ぎらいにしてしまうからです。