お知らせ

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2023.09.30
インフルエンザワクチン予約受付中
だいぶ秋らしさを感じられるようになってきて、本格的な秋や冬が近づいてまいりました、インフルエンザワクチンと、加えて新型コロナワクチンについてもご案内いたします。


インフルエンザワクチンは10月16日以降、接種を行う予定となっています。また、新型コロナワクチンは9月20日以降順次接種を開始しております。


なお、ワクチンについては予約制としておりますので、お電話にてご予約ください。ネット予約は承っておりません。ご希望の方やお困りの方はお気軽にご相談ください。

 

インフルエンザワクチンですが、今年は真夏にもかかわらずインフルエンザで学級閉鎖が起こる異常事態となっており、今後はインフルエンザが最も活発になる冬になりますので、より一層の感染爆発がないとは言えません。もちろん罹って死ぬような病気ではありませんが、免疫が下がっていたり、高齢者や乳幼児では感染後の重症化リスクが高いと言われていますので、致命的になることもあるわけで、予防接種をおこなっておく方が、(たとえ感染しても軽症で済むのは間違い無いので、)無難と考えます。


『インフルエンザもただの風邪だろ。』という人はいますが、罹った時に高熱になったり、ひどい頭痛に悩まされたり、ひどい倦怠感や嘔気などに悩まされる病気であり、職場や学校などの出勤停止や通学停止を余儀なくされる病気ですので、特に冬に受験を控える方など重要イベントがある方、お子様、ご高齢者や基礎疾患のある方は接種した方が良いはずです。また、ここ数年のコロナ禍でインフルエンザに対する免疫が下がってしまっているとも言われており、接種した方がいいので思われます。


新型コロナワクチンが新しくなります。今までは2価ワクチンといって従来の武漢型とオミクロン型(BA4/5)がミックスされたものが接種されておりました。しかし、ここ最近流行している株は、BA5はめっきり少なくなり、XBB1.5あるいはEK1といったBA2からの派生種がメインとなっているようです。XBB1, XBB1.5といった株は従来のBA5へ中和抗体を持ってしても防ぎきれないと言います。それだけBA5とは違った遺伝子を遺伝子変異により獲得した株ということです。また、さらにEG5という新手の株もBA2からの派生種であり、名前も『エリス』などと可愛らしそうな名前がついていますが、さらに感染力が強力になっています。こうした変異株には今まで感染したことがある人でも2回目3回目とかかるようになっていますし、従来のワクチンを打った人でもかかってしまうのです。(筆者自身も感染2ヶ月前に従来型2価ワクチンを接種したものの家庭内感染を防ぎ切らず、ワクチンのお陰で症状はなかったものの、感染を防ぎ切るには至りませんでした。)1回かかったからもうコロナにはかからないとか、たくさんワクチン打ったからかからない、いうことは無くなっています。コロナ罹患2回目3回目でも高熱を出す方を実際に診療しております。

今回XBB1.5対応のワクチンが9月20日以降順次流通することになっておりますが、このワクチンは1価のワクチンです。1価ということは1XBBのみをターゲットとしているワクチンであるということです。2価や3価のワクチンとして今までのBA5や武漢型を含めなくていいのか?とう疑問を生じます。いままで2価ワクチンを接種していましたが、現在原種である武漢型のウイルスは人間の体の中ではいっさい循環しておらず、今後再びウイルスが流行する懸念はありますが、この株に対するワクチンを接種する意義が乏しくなっているとのことです。加えて同じ型のワクチンばかりしていると、他の方に対する免疫がつきにくくなる現象(従来株への反復曝露による免疫インプリンティンクにより新規標的抗原に対する免疫応答か低下する可能性かあること。)が起きるとのことで、原種については打たない方向になったようです。くわえてBA5などのオミクロン株については、今回のBBX1.5対応ワクチンを接種すれば免疫が十分に着くということが実験的にわかっており、現在の主流であるXBBに対する強固な免疫を獲得するために今回からXBB1.5のみをターゲットとしたワクチンの配布が始まるということです。  

(https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/uploads/0172_230704.pdf) 

今までは初回接種も従来型ワクチンで行ってから追加接種の形でした2価ワクチンは接種してはダメでしたが、それは臨床試験で従来型ワクチン接種後にBA4/5対応ワクチンを打った場合にどのように免疫がつくかということしか臨床試験を行われていないため、BA 4/5対応ワクチンのみでどんな免疫がつくのかについては検討されていないため、あらかじめベースのワクチンを打った人に対して追加接種の形でしか承認されなかったため、基礎免疫をつけることができるワクチンかどうかが確認されていなかったため、初回接種には使えなかったのです。今回のBBX1.5対応ワクチンは初回接種にも追加接種にも使えることとなっています。

 
ただし当院でできるのは大人(12歳以上の方)の追加接種と、小児(6か月~11歳)の初回接種と追加接種となっています。

 
「コロナは5類になってもうどうでもいい病気だと。」という方もいらっしゃいますが、やはりまだまだ症状が強く出てしんどい病気ですし、10月以降は政府がコロナ専用医薬品であるゾコーバやパキロビッド、ラゲブリオといったお薬については自己負担を患者さんに求めてきますので、罹って症状が重かった場合に薬をと思っても薬代だけで1−2万という可能性が出てきます。ですから、症状を軽くするために、さらにはかからないためにワクチン接種しておくことは、みなさまにとって十分検討に値すると思います。
 

以上、ワクチン接種の動機づけの参考になれば幸いです。