胃腸風邪・食あたり ちらほら見かけます

数は決して多いとは言えませんが、冬場に結構多いはずの嘔吐・下痢のお子さんが近頃多い気がします。

冬の嘔吐下痢の代表格ノロウイルスにやられてしまった小さなお子さんもいらっしゃいました。

また、これからは夏になると食あたりでつらい思いをされる方もおられます。

 

胃腸風邪から・食あたりから身を守るには・・・

  1. 手洗いをしっかりしましょう。(コロナにもかからにためには必須ですね。)
  2. アルコールを過信しない。(ノロウイルスはアルコールで死にません。)
  3. 食器や調理器具の衛生管理をしっかりと。(食器や調理器具を介してうつることも)
  4. トイレはきれいに。(薄めたハイターなどでよく拭きましょう。アルコールではノロが死なない。)
  5. 加熱した食品をなるべくとるように。(唐揚げや焼きとりなどでも中が生焼けということもあるのでテイクアウト商品や外食では気を付けて。)

以上が簡単に取り掛かれる大切なポイントだとおもいます。

 

でも嘔吐や下痢で困ったら病院に受診しましょう。

お子さんの下痢の場合は特に乳幼児でおむつをされているお子さんの場合は、出たおしっこや便のついたおむつを病院まで持ってきていただくと、診療の参考になります。

例えば便中のウイルス検査や細菌培養検査もやりやすいですし、肉眼的に見て診断がつく場合もあります。

 

また、嘔吐をされているお子さんは、飲ませるとまた吐いてさらに飲ませてまた吐いてで悪循環に落ちいうことがあります。

飲んだらすぐ吐いてしまうお子さんはいったん数時間飲ませるのをやめてみて、時間をおいてから飲ませましょう。

飲ませる量も一度にたくさんはだめです。ほんの少しずつ何回も飲ませるのがコツです。ほんの少しを回数を多くして与えることで量をカバーしましょう。

 

脱水は子供にとってはときに命にかかわることがある大変な状態です。

げぼげぼと吐くお子さん、水みたいな下痢を何回何回もするお子さんは要注意です。

特に、下痢や嘔吐に伴い、おしっこが出ていない。涙も出ない。元気がなくぐたっとしている。こんなお子さんはすぐにお連れください。

下痢や嘔吐がなくても、高熱で食べられずぐったりしているお子さんも脱水があるかもしれませんので、すぐにご相談ください。

(経口摂取が難しい場合は点滴が必要になります。下痢や嘔吐で脱水があり入院になることはそんなに多くはありませんが、入院となるとお子さんも大変ですが親御さんも大変疲弊します。当院では外来で点滴を行って入院までは必要ないが入院になる可能性があるお子さんを入院にならない様にできる範囲でレスキューしています。当院は点滴実施に対するかなり閾値が低いのでほかの病院に比べるとすぐに点滴になりますが、もちろん最近よく言われている経口補水療法で多くのお子さんは回復されると思いますが、点滴の効果は絶大で点滴をつけるだけで病院から帰るときには見違えるほどになっているお子さんをよく見かけますので、アメリカではクリニックレベルで点滴はしないとも言われていて、クリニックでの点滴は時間もかかるしほかの患者さんもたくさん待たせるからいまどき時代遅れといわれる場合もありますが、ほかの病院よりはがんばって無理してやっているかもしれません。)

 

最後に経口補水療法について

コレラの死亡率を劇的に改善させたとして重宝されている治療法です。ご自宅でもできることがメリットです。点滴は診療所でやるとしてつきっきりですから。

ただまあまあ労力を必要とします

飲ませるものはOS-1と呼ばれる経口補水液やアクアラクト(和光堂)OS-1、アクアラクト、あるいはスポーツ飲料、赤ちゃんなら母乳・ミルクをそのままで良いです。

飲ませる量は体重あたり3−4時間で50−100ml /kgになります。

イメージがわかりにくいので3パターン50ml/kgの最低限を保証するプランを以下に書いてみます。

 

体重8kg – 12kg 4時間で 50ml/kg/3-4hr 400-600ml/3-4hr

5分おきに5ml〜15ml内服

30分   5ml・・・30ml

30分   5ml・・・30ml

30分  10ml・・・60ml

30分  10ml・・・60ml

30分  15ml・・・90ml

30分  15ml・・・90ml

30分  15ml・・・90ml

30分  15ml・・・90ml

4時間で540ml

体重13kg – 16kg  4時間で 50ml/kg/3-4hr 650-800ml/3-4hr

5分おきに5ml〜25ml内服

30分   5ml・・・30ml

30分    10ml・・・60ml

30分  10ml・・・60ml

30分  15ml・・・90ml

30分  15ml・・・90ml

30分  20ml・・・120ml

30分  20ml・・・120ml

30分  25ml・・・150ml

4時間で750ml

体重16kg – 20kg  4時間で 50ml/kg/3-4hr 800-1000ml/3-4hr

5分おきに5ml〜25ml内服

30分  10ml・・・60ml

30分    10ml・・・60ml

30分  15ml・・・90ml

30分  15ml・・・90ml

30分  20ml・・・120ml

30分  20ml・・・120ml

30分  30ml・・・150ml

30分  30ml・・・150ml

4時間で900ml

3−4時間つきっきりで5分おきに飲ませる。。。これができれば点滴入らないということになります。なかなかハードルが高いですね。途中で吐いてしまうと1時間ほど休んで最初からやり直しつつ嘔吐した分を100mlほど補わなくてはなりません。夜中も1時間おきには起こして30分飲ませては寝かせて・・・みたいな・・・。

ただ、これができれば、3−4時間でちゃんと飲めたら、消化に良い資質の少ない食べ物を与えたり、喉が渇いたら水分を一回50ml-100mlほどずつ吐かないように与えて、疲れたら休ませ、少しずつ普段に戻して行けばよく、少し余裕が出てきます。嘔吐下痢の時は無理に食べられなくてもまずは糖分と電解質と水分が補給できていれば大丈夫です。

 

でも、なかなか骨が折れますね、これは。。。

 

 

当院に受診された場合は、状況に即して点滴療法も排除せず、そのときもっとも現実的な方法で対応します。

 

例えば点滴が午前中と午後である程度入っていればご自宅での補水療法は上記よりももっと緩く行っても良いと思います。でも長時間、口から何も取らないのは、腸管にとってよろしくなく、腸管粘膜の萎縮を招き免疫力低下などを生じますので、少しずつ少ない量を根気よく飲ませるということは何においても大事ですね。

 

まついファミリアクリニック